Instagram 焚き火を囲んでいたのは、確かに三人だった。けれど森の暗がりには、火が弱くなるほど輪郭をはっきりさせる 空き家の脇を覆う青い養生の前では、ときどき、そこにあるはずのない「誰かの暮らし」の匂いがする。 #路 雨に濡れた駅前の赤信号。渡るだけの場所で、足元だけがこちらを引き留めてくる。 ##駅の怪異 #信号 午前零時半、誰も通れないはずのアンダーパスから一本の電話がかかってきました――「もう、閉まりましたか 満席の寿司屋の外に、予約をしていない男が立っていた。 戸を開けても誰もいない。けれど、窓際の狸には、 亡くなった時刻に、遠く離れた家族の前へ現れる――百年以上前、研究者たちはその「偶然」を17,000人 電気を通すはずのないものに、初めて電気を通した人が亡くなった夜。古い研究室では、何にもつながっていな 建物の裏で伸びていた、どこにでもありそうな一本の草。引けば離れた管の草まで動き、切れば翌朝には元へ戻 外壁作業中、一本のロープにだけ、長さでは説明できない異変が起きた。地上から見れば、二人はただ並んで吊 夜の公園で、分別箱の前に置かれた二つの白い袋には、重さでは説明できない妙な「静けさ」がまとわりついて 空港行きのバスを待つだけの夕方、乗り場の係員は、気温では説明できない「白さ」に気づいた。 #駅の怪異 亡くなった住人の部屋から、毎晩聞こえるカーテンを引く音。けれどそのカーテンは固定され、やがてレールご 寺町の奥で守られてきた、小さな湧水の池。 古い管理人たちは、九月一日だけ「昼を過ぎるまで岸に触るな」 誰もいない二階の駐輪場で、精算を終えるたび、停められた自転車のペダルが一台ずつ後ろへ回る。車輪は、ど 夜の高架下を、一台の自転車が横切った。ただそれだけだったはずなのに、通り過ぎた場所には、道路にも、人 九十四歳の祖母と孫が、十年かけて残してきた何気ない日常。二億回を超えて見られたその映像の片隅で、“ま 飲みすぎた夜、確かに店を出た。酔いを醒まそうと振り返った、その数秒だけがどうしても説明できない。 # 男子トイレの個室に座ると、真正面に「終わったら流して下さい。」という貼り紙がある。何の変哲もない注意 駅前の歩道橋には、手すり越しにしか見えないものがある――しかも、見るたびに少しずつこちら側へ近づいて 仕事帰りに入った居酒屋で、鹿肉のソーセージをつまみながら瓶ビールを飲んでいた。皿の上には四本あった。 夜空の花火を見上げていた出店の女性。そのころ白いテントでは、誰も見ていない「内側」に、もう一つの花火 池の水は増えていない。それなのに、清掃を始めた作業員たちの周囲では、「水際」だけが少しずつ高くなって 雨上がりの夜、赤い消火栓の周囲だけが乾いている。その円の中へ入った作業員は、自分の身体から何が失われ 八月十六日、山の火を見送った父娘。亡き妻が残した「まだ途中」の一針は、その夜、静かにほどけ始めたそう 今年も小林の上マトンと塩ジンギスカン!いただきました! #お盆帰省 #小林ジンギスカン お盆明けの空港。駐車場から見上げたガラス張りの連絡通路には、歩いている人数とどうしても合わない人影が 青空の下、笑顔に加工されたひまわり。抜き取ったはずの種は、いったいどこへ行ったのでしょう。 #植物の 夜中の3時になぜか目が覚めて空を見ると雲間に星空。帰省中の星空撮影は諦めてたけど、一時間だけのラッキ 雨の日だけ壊れる、八番乗り場のベンチ。 座っているのは一人なのに、金属には何人分もの「重さ」が掛かっ 食事を終えた旅行者が立ち上がったとき、さっきまで片手で引いていたキャリーケースは、二人がかりでも床か 西へ進む台風の夜、空になった実家では、片づけたものが東の部屋から順番に元の場所へ戻り始めました。 # 新しい照明へ替えた老人の家では、毎日午後五時十五分になると、もう捨てたはずの灯りが食卓だけを照らした 「今どきUSB-Cじゃないのかよ」って毎回なるから、今回はアダプター持参。 #成田空港第3ターミナル これは…都内は台風一過と見て良いのかな? 海の温度を測っていたサメは、毎夕ほんの数秒だけ、「温度のない海面」へ戻ってきたそうです。 #科学と怪 風の入らない避難所で、誰も触れていない洗濯ばさみが二度だけ鳴りました。亡くなった祖母には、台風の夜に 繁華街の古い雑居ビルへ、とうに切れたはずの一本の回線が、今も夜ごと「呼出し」を送り続けている。 #奇 水無川、本当に水がないのね。 #秦野が大好き 休日の昼、バイスハイボールの向こうで手前の焼きそばだけがどうしても焦点を結ばず、その何気ない「ぶれ」 電車の揺れより二秒早く身体を傾ける、顔を伏せた女。その寝姿を見続けた乗客の日常に、奇妙な「遅れ」が入 廃屋だと思っていた建物を反対側から見たとき、そこには玄関も窓も、人の暮らしもあった――だが、その家に 残業を終えて自宅で食べた、塩焼きそばと一枚のソースカツ。黒い箸を持ち上げた瞬間、退勤したはずの夜が再 ごみ収集業者の倉庫で、赤、青、黒――捨てられた物から色だけが抜け始めた。雑多な資材の奥で、それらの色 水平なはずの住宅街で、家の中の「下」だけが、窓の外に立つ一株の植木へ向き始める。 #構造の異常 #植 魚や草花を描いた車止めが並ぶ静かな遊歩道で、落ちる方向だけが少しずつ狂い始めます。 #街角の異変 # 四階建ての吹き抜けで、誰もいない階段の照明が一周する。その夜から、住人たちの玄関は「別の踊り場」に現 植物園で撮った何気ない一枚。その写真では、植物の根元に隠れていたものが、見るたびに少しずつ前へ出てき 四十度を超えた部屋に残された、乾かない二つの水の輪――亡き妻は、夫を迎えに来たのではなかったのかもし ハエトリグサが閉じるたび、部屋から「隙間」が一つずつ消えていく。冷蔵庫の裏、棚の下、そして指と指のあ 猛暑の昼、久しぶりに入った蕎麦屋での一人飲み。板わさの向かいには誰もいないはずなのに、醤油の小皿には 客が去ったあとの椅子から、匂いだけが消えていく。閉じたパラソルの中では、代わりに四十七人分の「息」が 夕焼けを撮るたび、雲の横顔は住宅街へ近づいていた。 やがて写真に残ったのは、空を横切る電線ではなく、 満員電車で目に留まった、ぬいぐるみだらけの黒いリュック。 車体が揺れても動かない小さな身体と、いつの 朝礼の写真に写っていた人数は、名簿より一人多かった。 誰を数え間違えたのかではない。 最後まで数えて 名前を覆った瞬間、天然記念物の古木は消えた――それでも、木の形をした「空白」だけは、そこに立ち続けて これで飲むと普通のお茶もなんか美味い #ホッピー #ホッピー好き 夕暮れの堀に止まる鷺。その高さに合わせるように、灰色の羽毛は彼女の身体を少しずつ昇っていった。 # 捨てた家電から抜けたねじは、いったい誰のところへ戻るのか。十五年前のリサイクルセンターで始まった異変 昼にはひと雨来そうだ――そんな、ごくありふれた朝だった。 歩道橋を渡った日のことを、私はもう忘れよう 写真には写っていなかったはずの一本が、時間が経つたびに増えていく。消えるのは鉄柱ではなく、景色のほう さらに読み込む Instagram でフォロー シェア X で共有 (新しいウィンドウで開きます) X Facebook で共有 (新しいウィンドウで開きます) Facebook 友達にメールでリンクを送信 (新しいウィンドウで開きます) メールアドレス